3年連続6回目の北海道ツーリング、今年もすばらしい出逢いと楽しい思い出がたくさん出来るかな?
 いつものことながら不安と期待を胸一杯に膨らませての出発だ。

  7月17日(土) 11:30PM 敦賀港より出港

  夜10時頃敦賀港に到着、少し出遅れたかな?もうすでに乗船待ちのバイクがずらっと列んでた。
 しかしライダーは一人も見当たらない、きっとフェリーターミナルで休憩しているのだろう。
  乗船手続きを済ませ落ち着く場所を探していると女性ライダーが2人、どうやら男性のお連れさんはいないようだ。
 むむむっ!昨年に引き続きプレッシャー。 (みんなの期待に答えなくては…) 

  な〜んてこと言いながら、やっぱりそこには爽やかな笑顔でちゃっかり挨拶している自分がいた。
 大阪と京都から2人旅の香里さんと淳美さん。
 ターミナルで少しだけ話して“フェリー中で会ったらヨロシク!”と声をかけてはおいたものの、いざご対面のときは実に驚いた。



  7月18日(日) 8:30PM フェリー 〜 小樽入港 〜 ナイトラン

↑ よく軟派師なんて人聞きの悪い言われ方をするが
私だって男性ライダー達とも仲良くなるのだよ。
← こんな格好になったら、ライダーとは思えないよね!



 向こう側から

 XJR1300の伊藤くん
 ZX-6Rの江島くん
 SEROWの関山くん

  このフェリーに
 乗船するってことは
 みんな関西か中部
 エリアの人だから
 きっとまたどこかで
 会うことがあるかも
 知れないね。


  こんな人達初めて見たよ、フェリーの中ではスカートなんだから… びっくりしたよ。
 向こうが会釈してくれたから良かったものの、正面から擦れ違ってもまったく気付かないところだった。
  彼女達は初めての北海道、全日程の宿もきっちりキープしているらしい。それもホテルとか旅館とか1泊平均1万円だって…
 リッチというか用心深いというか、安くて楽しいお宿もたくさんあるのに、何も決めていない私とはえらい違いだ。

  フェリーの中では話し相手にはなってくれたけど、どうやら北海道上陸後は彼女達と一緒に行動できそうにないのであきらめて
 PRC大阪のうめさんがいる利尻島へ向かうことにする。 今年も昨年と同じく稚内までナイトランだぁ〜!



  7月19日(月) 宗谷岬 〜 稚内 〜 利尻島

  北海道の朝は早い。3時頃に空が白み始め、その30分後には回りの景色も明るくなってくる。
 思ったより早く着きそうなので少し寄り道をして早朝の観光客がいない宗谷岬に行ってみる。【左の写真】

  その後、北海道に一足早く上陸し稚内に泊まっていた本土のバイク仲間中村さんと石田さん【中央の写真】に会いに行く。
 2人は今日中に網走まで走るらしいが、私は毎年後半に道東へ行くと決めているため同行できない。

  利尻島に渡るのは今年が初めてだが、うめさんはこの日、早朝から利尻山を登山しているだろう。
 一日待っててくれれば私も一緒に登ったのに…
  稚内港から鴛泊港へフェリーで渡り、利尻島をぶらっと一周走ってみることにする。【右の写真:見返台公園展望台より】
 と言っても一周50km強で1時間もあれば回ってしまうのだ。寝不足なので早めに“利尻グリーンヒルYH”にチェックインした。



  7月20日(火) 利尻島 〜 礼文島(桃岩荘)

  昨夜うめさんと宿で合流し、今日は礼文島“桃岩荘YH”に渡ることにする。
 それにしてもまだ時間はいっぱいあるので、利尻島をもう一周ツーリングすることに…
 この島はもう充分堪能した気分。【左の写真】

  利尻島の沓形港からフェリーで礼文島の香深港に渡り、美味しいジャンジャン焼きを食べて礼文島を縦断ツーリング。
 去年はバイクで上陸しなかったので、今回新しい礼文島を発見したような気がした。【右の写真】



  7月21日 礼文島“愛とロマンの8時間コース”2度目の挑戦


  今回は天気があまり良くなかった。

  雨こそは降らないが、濃い霧が立ちこめている。
 去年の炎天下と違って涼しくて体力的には楽だったかも
 知れないが、美しい景色が見れないのが残念。

  一緒に歩いたのは24名、一応グループは2つに分け
 られたがグループ単位の行動は無く、最後まで全員が
 一緒に歩いた。

  うめさんは利尻を登山して1日明けての8時間コース
 あのタフさには驚くねぇ〜、私には真似できないかも。

  去年靴擦れで懲りた私は履き慣れた運動靴を持参した
 が、それでも両足に水膨れが出来てしまった。

  霧のため写真を撮ってもほとんどが白くぼやけてしまっている。
 カメラをぶら下げて歩いていたためレンズにも水滴がつき、ハッキリ写った写真が少ない… とても残念だ。

  不思議なものだ… 8時間コースを歩いているときはみんな、疲れもあるのか会話が弾むっていうわけでもないのに
 その夜のほんのわずかなフリータイムで住所交換などをし、何故かみんな異様に盛り上がって仲良くなるのだ。
 きっと一緒に何かをやり遂げた充実感がそうさせるのだろう。



  7月22日 朝一番のフェリーで稚内に戻り、オロロンライン〜美瑛。

  ヘルパーさんたちや連泊の方々が歌って踊って盛大なお見送り。【左の写真】 見送られる側も甲板上で歌って踊って…
 他のお客さんから注目を浴びてしまうが旅の恥はかきすてなのだ。

  稚内についた後うめさんは層雲峡に、私は“8時間コース”を一緒にあるいた史恵さん【右の写真】と一緒に美瑛へ向かう。
 えっ?愛が芽生えたのかって? だったら良いのだけど残念ながら…

  この日に泊まったのは“ライダーハウス蜂の家”。【左の写真】
 夕食はみんなでジンギスカンをして、そのあとみんなで吹上温泉の露天風呂に行った。【右の写真】
 同行した女性陣はほとんど水着を着用していなかったが、残念ながら暗くて何も見えなかった。

  この宿でジェアラーのギャル2人に出逢う。後でも登場するがのりちゃん(20才)とめぐちゃん(19才)。【中央の写真】
 京都からお越しの学生さんで、JRの青春18切符とやらを使っての旅だそうだ。(私はよく知らない…)
 彼女たちに道東へ行くならって“じゃが亭”を勧めたら、なんと「明日行く」と言うので私も予定を早めて明後日から行くことにする。

  寝遅れたため部屋に寝袋をひくスペースが無く、500円払ったが道路の向かいにあるバス停で寝た。(これも北海道〜ならでは?)



  7月23日 美瑛 〜 富良野(Rider House 宝来)

  いやはや去年と同じようなコースを回っている自分に気付く。開拓心がないなぁ〜、でも勝手知ったる安心感があるからだろう。
 今日は富良野で本土のバイク仲間たろちゃんと待ち合わせ、彼は今回初めての北海道を3泊4日で忙しく回っているのだ。
  時間が余ったのでファーム冨田に行ってぶらぶら、するとびっくり!本土のバイク仲間の原田さんに偶然遭遇。【左の写真】
 北海道に行くなんて聞いてなかったから驚いたよ、世間って広いようで狭いものだど実感した。

  たろちゃんとも無事合流、ライダーハウス宝来に荷物をおいて、富良野ワイン工場、ファーム冨田を案内する。【中央の写真】
 宿に戻ると宝来にお泊まりの女性ライダーを発見。すかさず声をかけててみる。何でも彼女は仕事を辞めて日本一周中とか。
 うらやましいなぁ〜。ちょっとチャーミングな純子ちゃん。【右の写真】


  今年から九州から北海道へのフェーリーの便が出来た
 らしく九州ライダーがたくさん上陸している。
  この宝来で仲良くなった上西くん中島くんも福岡から
 来たライダーなのだ。

  宝来の前の道端で密かな宴会。
 そしてその後、5人で新富良野プリンスホテルにある
 きれいにライトアップされたニングルテラスを見に行く。



  7月24日 富良野(Rider House 宝来)〜 吹上温泉 〜 斜里町(じゃが亭)

  朝一番に今日で北海道を離れるたろちゃんを見送りし、そのあと純子ちゃんと吹上温泉の露天風呂に行く、途中で彼女の友達で
 近くでキャンプをしている中西くんと合流する。
  彼は何故か一昨年のこの地で、人から聞いて私の存在を知っていたらしい。 ほぅ、恐ろしい… やっぱり世間とは狭いもんだ。

  再び宝来に戻って純子ちゃんと別れる。
 その後も彼女と行動を一緒にすることが出来たのたが、美瑛で知り合ったギャル2に“じゃが亭”で会おうと約束したから諦めるこ
 とにしたのだ。午後10時半、一路“じゃが亭”までカッ飛びツーリング。

  途中の足寄町辺りの国道で2台の女性ライダーと擦れ違った。 ?!…もしや! と思いUターンして追いかける。
 見覚えのあったジャケット… そう、敦賀〜小樽のフェリーで一緒だった香里さんと淳美さんだった。
  追いついて手を振ると、向こうも私に気付いてくれて止まってくれた。
 お互い先を急いでいるので少しお話しして別れたが、偶然の再会にむちゃ驚いた。 こりゃ世間って狭すぎるかも…【右の写真】


  夕方5時前に“じゃが亭”に到着。
 するとやはり今年も金子くんが来ていた。
  彼とは一昨年のここで知り合い、昨年も一緒で私と同じく今回“じゃが亭”
 3年連続で同時期の訪問者なのだ。
  それから敦賀〜小樽のフェリーで一緒だった伊藤くんも来ていた。
 フェリーで私が勧めていたからということで来たようだ。
  それからそれから…またびっくり、関東のバイク仲間 由紀ちゃんが登場。
 彼女からも北海道に来るなんてことは一言も聞いていなかったぞ。
 もぅ、みんな内緒ばかりでズルぃんだから…

  マスターから昨日美瑛から来た“ギャル2”の1人めぐちゃんが疲労のため
 熱を出して近くの病院で点滴をうってもらっていると聞かされる。
 もちろんもう1人ののりちゃんも付き添いで病院だ。おゃおゃ大丈夫かな…

  夕方には戻ってきたのだがめぐちゃんは部屋で休養。
 結局その日はのりちゃんだけしか現れなかった。

  この日は斜里町のお祭りで。みんなで町へ繰り出し見物する。【左の写真】



  7月25日 カムイワッカの滝 〜 ウナベツスキー場

  この日は朝一番にカムイワッカの滝に行く、明日からカムイワッカの林道が自然保護のためとかで通行規制がかかり現地まで
 自力でたどり着けなくなるらしい。(送迎バスでのみ通行可となる)
  “じゃが亭”のマツダボンゴを借りて出発、な・なんと同行者は女性5名と男性1名。ムッフッフ!

  途中、その林道で事故直後の車に遭遇する。
 車3〜4台のグループのようだが、その中の1台(パジェロ)のルーフが大破しており、路上に1人が静かに横たわっていた。
  翌朝の新聞で知ったのだが、きっとスピードを出しすぎていたのだろう、カーブでハンドルを切り損ねて横転、ドライバーが
 車外に放り出され、自分の車の下敷きになり即死だったらしい。
 助手席には女性が同乗していが、シートベルトをしていたおかげで無傷だったとか… なんとも怖ろしい話しである。

  それから、もう一つ驚かされたことがあった。
 カムイワッカの川を上流へと歩いているときに大きなヒグマに遭遇したのだ。
  私も6回目の北海道で初めての経験なのである。
 距離にして直線で100mも離れていただろうか、もし襲いかかってこられたら足場も悪く、とても逃げられなかったであろう。



  お昼頃“じゃが亭”に戻るとめぐちゃんが元気に
 なっていた。
  みんなで昼食を食べに出て、そのあとウナベツ
 スキー場がある山の頂上に行くことになる。
  ヘルパー元木くんのお薦めの超眺めのいい場所
 なんだって。
 2台の車に便乗して地図にも載っていない林道を
 駆け上がる。

  ぅおぉぉ〜! 確かに絶景。ただ天気が今一つで
 景色がかすんでいたのは残念だった。




  7月26日 神の子池 〜 裏摩周 〜 川北温泉

↑ 神秘的な色を放つ神の子池にて 
↑ 裏摩周から霧の摩周湖へ 
↑ 北海道はこんな牧草地だらけなのだ 
↑ 川北温泉は男女別浴なのにギャル2は水着を着用しての入浴だった… いかんだろ!それは。 

  今日は私と同じ日にじゃが亭入りをした常連客の田中さんのハイエースで観光だ。
 もちろん同行者はのりちゃんとめぐちゃん。そしてヘルパー元木くんと伊藤くん。
 摩周湖の真ん中の島“カムイッシュ島”も肉眼ではハッキリ見えたのだが、この写真では残念ながらほとんどわからない。

  最後に行った川北温泉はどうやら男湯と女湯の泉質が違うらしい、男湯は無色透明なのに女湯は白濁している。
 何故だろう?毎年来ているのに今回初めて気が付いた、まさか見えないように配慮されているという訳でもあるまいが…



  7月27日 阿寒湖アイヌコタン 〜 オンネトー湖

↑ エメラルドグリーンの湖面の色がと〜っても綺麗なオンネトー湖畔を歩いて一周する。
 
← 阿寒湖半のアイヌコタンで民芸品店を見て歩く

  「あにきぃ〜、今日はどこへ?」 なんてギャル2から催促される、じゃ〜今日は阿寒湖とオンネトー湖だ!
 ここに来るといつもライダーであることを忘れてしまう私は、じゃが亭のマツダカペラを借りてドライブと決め込む。
 伊藤くんは今日で“じゃが亭”を出発、明日小樽発のフェリーで家路につくということでオンネトーまでバイクで同行する。

↑ 女子高生×2 vs 女子大生×2 
↑ 夕方はみんなでウナベツ温泉へ 
↑ オホーツク海に沈む夕日 



  7月28日 ライダー復活…?

  本土のバイク仲間の有馬さんが羅臼に来ている。せっかくだから会いに行こう!
 ギャル2は午前中にパラグライダーを体験するから、そのスキに… 久々に知床横断道路をカッ飛ぶ!
 パラグライダーは半日たったの1,500円で体験できる、私は昨年も一昨年も体験したので今回はパス。

  しかし少し出遅れたか有馬さんは宿を出ていた。携帯電話で連絡を取りなんとか会うことが出来た。【左の写真】



  7月29日 露天風呂温泉 〜 絆の森

↑ 知床横断道路の“知床峠” 
↑ 地図にも載っていない“絆の森” 
← 露天風呂“熊の湯”じゃが亭のマスターの娘さん、きわちゃんも一緒に遠足気分。

 知床横断道路、羅臼側にある熊の湯はとても熱い露天風呂なのだ。
 温度を低くすると地元の人に怒られるとか聞いたことがある。北海の漁師さんは熱い湯が好きなのだそうだ。
 じゃが亭の常連さんだけが知っている絆の森は、ビールを飲んで一日のほほんとするにはいいところ。



  7月30日 網走観光(またドライバーになる…)

↑ 網走刑務所の前にて  
← オホーツク水族館(クリオネもいたぞっ!)
網走監獄博物館(旧獄舎) ↑
↓ “じゃが亭”での最後の晩餐 ↓

 今日も一日遠足気分… 京都芸大の声楽部に通うギャル2はさすがに歌が上手い。
 車を運転していても楽しい気分にさせてくれる。 が、しかし疲れて寝てしまうと一気に静かになる。

 じゃが亭での最後の夜、また新たな常連さんと知り合う。
 今回は一夜だけの友達だが、きっといずれ(来年?再来年?)また会うことになるだろう。



  7月31日 サロマ湖〜層雲峡〜小樽港よりフェリーに乗船

  “北の大地”とも今日でお別れだ。

  結局“じゃが亭”に7連泊もしてしまった。

  ギャル2も一緒のフェリーで帰ることになった。
 私より1日来るのが早かったから… 8連泊?
 当初は2泊の予定だったらしいが、こんなことに
 なろぅとは本人達も思わなかっただろう。

  不思議だが“じゃがいも亭”は旅人の足を止めて
 しまう、そんな雰囲気を持つ宿なのだ。

  何がいいのだろう?
 料理がうまい、料金が安い、ただそれだけでは
 ないと思う。

  確かに宿泊した時のメンツにもよるだろうけど…

  これを見ているあなたも、もし北海道に行くこ
 とがあれば、是非一度立ち寄ってみて欲しい。


  予約無しのためフェリーターミナルでキャンセル待ちをする2人、しかし乗船が始まっても一向にキャンセルが出そうにない。
 バイクの乗船は車のあとだが、乗り損なうと帰れなくなるので一応お別れをして乗船口に向かう。
  最後の一台となって乗船した私は、やっぱダメだったかなぁ〜? なんて思いながら、バイクから下ろした重い荷物をぶら下げて
 よたよたとロビーに向かって歩いた。すると手を振って「あにきぃ〜!」私を呼ぶ彼女たちがいるではないか。
 乗客がすべて乗船した後にかろうじて3名のキャンセルが出たらしいのだ。
 なにはともあれ良かった良かった。



  8月1日 敦賀港〜帰宅

  ギャル2を京都まで送るために、滋賀のバイク仲間のしのらがフェリーターミナルまで迎えに来てくれた。
 私も家までバイクで走り、しのらの車に便乗するが、再び家に帰ったのは午前様だったことは言うまでもない。

  こうして今年も楽しい2週間の旅が終わった。
 毎年期待を裏切らない北海道には心より感謝をするのだが、今回もまたしばらく病気にならざるをえない。
 きっと来年も行くぞ! と密かに私は誓うのであった。


  12月31日現在、この北海道ツーリングから帰宅後に再会を果たした人数 : 6名